移転価格コンサルタントとして働く公認会計士の日常

公認会計士、税理士。現在Big4系税理士法人でマネージャーとして勤務。

監査法人と税理士法人で勤務して分かったメリット・デメリット②

監査法人のデメリット

次に、監査法人と税理士法人で勤務して感じた監査法人のデメリットについて書きます。

・人間関係が陰湿

私が所属していた部署だけかもしれませんが、人間関係が非常に陰湿でした。スタッフのミスをシニアスタッフがマネージャーにメールで送付する際に、BCCにパートナーのアドレスを入れてメールしたりするのは日常茶飯事でした。口頭でシニアスタッフがスタッフに注意すれば済む話なのにメールを使った悪口大会が多かった気がします。

また、例えばそのスタッフがクライアントの方に失礼なことをしたり、社会人としてあり得ないような行動をとったからとかなら分からなくもありませんが、往査現場に少し遅刻してきた(1時間とかではなく10分とかです)とか、社内研修の資料をシュレッダーをかけずにそのままゴミ箱に捨てた(その研修資料は会計基準に関するもので、クライアントの機密情報に関わる情報は一切含まれていません)とかいう内容です。

結局その後輩たちはやめてしまいましたが、幸せな社会人生活を送っていることを望んでいます。

 

・パートナーの流動性が低いため、パートナーへの昇進が困難

監査法人のパートナーは定年まで勤務される方が多く、税理士法人と違って平均年齢が高いと思います。監査法人のパートナーの平均年齢が高いのは、流動性が低い(逆に言うと監査法人のほうが雇用が安定しているといえます)からだと思います。税理士法人ではパートナーでも成果を出すことを求められるので、退任される方も多くいらっしゃいます。

ですので、監査法人は日系企業、税理士法人は外資系企業に近い社風だと思います。自分の能力に自信があって若いうちからパートナーになりたい方には監査法人は向いていないと思います。

 

・業務内容が退屈

監査業務は基本的にはクライアントが作成した財務諸表に問題がないかをチェックする仕事です。ですので、私にとっては生産性が低く退屈な仕事でした。クライアントが監査法人に求めているのは適正意見を出してもらうことです。

その半面、税理士法人ではクライアント担当者に満足していただける東名成果を出す必要があるので、ぷれーっシャーが高い反面チャレンジングな職場だと思います。

 

・年収が低い

マネージャー以下であれば税理士法人よりも監査法人のほうが年収が高いですが、それ以上になるとゼイリシホウジンのほうが格段に高いです。パートナーであれば税理士法人のほうが監査法人の3倍くらい高いと思います。

ですので、優秀な方にとってはぜいりしほうじんのほうが魅力的だと思います。

 

それ以外にも英語力がつかない、監査経験しかなければ将来のキャリア形成が困難などいろいろデメリットはあります。