移転価格コンサルタントとして働く公認会計士の日常

公認会計士、税理士。現在Big4系税理士法人でマネージャーとして勤務。

監査法人と税理士法人で勤務して分かったメリット・デメリット③

税理士法人のメリット

税理士法人で勤務して感じた監査法人と比較したメリットについて書きたいと思います。基本的には前記事の監査法人のデメリットの裏返しですが、詳細に記載いたします。

 

 

・キャリアを構築できる

 

大部分の会計士は会計士試験合格後、監査法人で勤務します。部署や職階によって業務内容は違いますので、実際には個々の能力差は相当程度あります。ただ、履歴書に記載する際には〇〇監査法人〇年勤務としか書かないですし、職務経歴書においても大まかには同じような内容になると思います。そこで、監査法人勤務経験に加えて税理士法人での勤務経験があれば大きなキャリアの強みとなります。

特にBig4系税理士法人は上場企業の経理部上長であればだれでも知っていますし、移転価格や国際税務の経験がある会計士が少ないこともわかると思います。ですので、もし税理士法人を退職し、転職する際に非常に有利に働くと思います。

監査法人勤務10年より監査法人勤務5年、税理士法人勤務5年の会計士のほうが魅力的に感じるのではないでしょうか。

 

・英語力が身につく

現在私が行っている移転価格コンサルティングでは英文メールでのやり取り、英文での移転価格文書の作成、英語での電話会議、出張の際の英語での会議への参加(日本でも外資系クライアントの場合には英語だけでの会議はあります。)などで英語を使用します。

監査法人勤務経験のある方ならわかると思いますが、国際部などでない限り英語を使用する機会はほとんどありません。そのため、ほかの会計士と比較してビジネス英語のスキルが格段にアップします。

私は個人的にはこれがBig4系税理士法人勤務の1番のメリットだと感じています。

 

・人間関係が良好

Big4系税理士法人は実際には外資系ではないですが、外資系企業のような社風です。外国人パートナーやスタッフがたくさんいるので、飲み会やイベントの頻度が多いです。その際にはもちろん英語で会話するので、英語力もつきますよ。

また、多様な文化が集まっている職場なので日本人会計士が大部分の監査法人よりも社員同士の仲がいいと思います。日常業務の合間の雑談も英語なので最初はカルチャーショックを感じると思いますがすぐになれます。

 

それ以外のメリットとしては、シニアマネージャー以上の給料は監査法人より高い、ビジネスカジュアルなのであまりスーツを着なくてもいいなどがあります。